ジャカルタ郊外の避暑地ボゴールにあるエコロッジ。
インスタグラム( @lge_bogor )映えする人気スポットとして多くのメディアに紹介されています。
この施設の特徴は、一般的な4スターホテル並みの施設機能を完備しながら屋外キャンプ的な宿泊体験もでき、最近一般化しているキャンプ体験がゴージャス化したグランピング(*)とは異なり、ホテルをキャンプ化しているのが特徴です。
*グランピング(ぐらんぴんぐ、英: Glamping)とは、グラマラス(glamorous)とキャンピング〈camping〉を掛け合わせた造語で、ホテル並みのサービスを野外で愉しむ魅力的なキャンプという意味。


1戸建て形式の客室棟は、仮設テント的な「ロッジ」形式で、杭を持ち上げて設置する高床式建築で本格的な土工事を不要とする自然地形を生かす建て方をしています。客室内部は一般的なホテルと同様な標準的な設備が用意されており、ホテルライクなテント部屋という新しいタイプに属します。ラグジュアリーな顧客をターゲットにした別荘タイプの旅館ともグランピングとも異なり、マーケティング手法上の新しいポジショニング・タイプです。
※参考:STP分析マーケティング手法
セグメンテーション(Segmentation): 同質なニーズをもっている顧客グループに分類
ターゲティング(Targeting): 分類したグループの中から対象の顧客を絞り込む
ポジショニング(Positioning): ターゲットの顧客へのアピールポイントを明確にする
利用者はカップルから家族を想定し、2から7人用のユニットが部屋単位で一室1万円から宿泊可能で中間層が利用できる価格です。




屋外のプールや池や川などのランドスケープは雨水調整や再利用のシステムを導入し、さらに農業体験でのファームトゥーテーブル(農場から食卓へ)も取り入れています。さらに宿泊アメニティなども含めてトータルに環境配慮のブランディングを行えば、これからの衣食住を総合する持続可能なライフスタイルビジネスの参考モデルとなるでしょう。大都市ジャカルタ市民が求める自然と都市生活が融合したアーバンリゾートの成功事例として挙げられます。