空間コンテンツのブルーオーシャン

空間コンテンツがビジネスの付加価値になる条件

飲食、宿泊、オフィス、集合住宅などビジネスの主たるコンテンツの魅力が前提になりますが、空間コンテンツがビジネスの付加価値になる条件として、絵になるランドスケープ(海・山・川など)や都市のランドマーク(タワー・橋などのインフラや建築物など)といったアイコニックな空間コンテンツへの『パラサイト』的アプローチが不可欠です。

そのような意味で、魅力あるポテンシャルの高い場所を見出し、その魅力を期待以上に引き出す空間的仕掛けがブランディングに効果的です。

下のマップはルーフトップ・バーの国際都市での分布(https://www.therooftopguide.com/)を示しており、都市のSNS映えするアイコニックなランドマークの周辺にコンテンツが集中していることが分かります。

ルーフトップバーの分布

例えば、クアラルンプール(上図・左)では、KLCCのツインタワー界隈に集中、ジャカルタ(上図・中)では、中心地スディルマン、タムリン、クニンガンの目貫き通り沿いに集中。ニューヨーク(上図・右)では、マンハッタンの中心地、タイムズスクエア、エンパイアステイトビル界隈に集中。ただし、東京では丸の内、渋谷、東京タワーなど点在の状況です。

丸の内
渋谷
東京タワー

日本におけるルーフトップ空間のコンテンツ市場は、他の国際都市に比べて未開発の状況にあり、国内的には競争の少ない理想的な未開拓市場(ブルーオーシャン)です。一方で、国際都市間競争という点では劣勢の状況にあり、これからの国際ビジネスやインバウンド観光への需要に応えるための空間コンテンツ開発を進め競争力を強化する必要があります。

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