魅力ある空間を用意しただけでは人は集まらず収益につながりません。空間をマーケティングに取り込み空間を情報コンテンツ化し、その価値を高める必要があります。
つまり、SNSでの評判やクチコミ、地理、歴史、文化など独自のストーリー戦略を通して空間に付加価値を与え、その価値の体験、追体験のサイクルを通して、持続可能な収益を生み出すコンテンツとしてブランドを確立しなければなりません。
「〇〇といえば◇◇」というブランディング


食テーマ別のブランディングでは、「牛丼といえば吉野家、ラーメンといえば博多ラーメン」とイメージできるように、非日常的なライフスタイルでは、「夜景がきれい、眺めの良い、リラックスできる場所」などに対応した「空間ブランディング」がその付加価値となります。
しかし「空間ブランディング」から生まれるの空間イメージは未だ不明確で、例えば「ルーフトップといえば◇◇◇、緑ゆたかなカフェといえば〇〇〇、インフィニッティプールのあるホテルといえば※※※」など、その明確な空間的なブランドイメージは未だ一般化していません。
つまり、そこに競争戦略的なビジネスチャンスがあります。

ビジネス・コンテンツの付加価値として、空間的なコンテンツ、つまり都市の魅力、建物の魅力、自然の魅力を明確にし、ライフスタイルに根付いたブランドイメージを際立たせること、空間的な仕掛けを用意するだけではなく、マーケティング手法や運営も念頭に入れた空間づくりを事業企画の段階からビジネスモデルに組み込むことが持続可能なブランド確立には大変重要となってきます。
料理、商品、立地、景観などがキーコンテンツとなり、それを強化する空間コンテンツとブランディングが安定的にリターンを生みつづけるサスティナブルな仕組みとなり、不動産だけでなく、知的財産としての資産価値も高めていきます。
海外に目を向ければ、旅行者や生活者をワクワクさせてくれる空間コンテンツ間の競争が激しく、そこから学べることが多いのが現実です。日本国内だけでなく、世界中の国際都市間の競争を勝ち抜いていく空間体験を事業戦略として構築していくフェーズです。